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リウマチ様関節炎

リウマチ様関節炎

自己免疫(細菌やウイルスなどの外敵から体を守る仕組み)によって自身の細胞が攻撃されてしまう疾患です。関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されてしまい疼痛や運動機能障害が生じます。リウマチ様関節炎では関節内に炎症が生じ、関節の軟骨表面や構造物が破壊され、関節炎や関節の変形がおこります。そのために動物は著しい痛みや倦怠感が生じます。ダックスフンドやシェットランド・シープドッグなどで発症することが多いと言われていますが、近年トイ・プードルでの発症もみられます。

症状

急に元気がなくなった、急に老け込んだように見える、朝の動き出しが鈍い、踵(かかと)や手首がベタッと地面に着いてしまうようになった、熱っぽくだるそう、などがよく認められます。

診断

リウマチ様関節炎の診断

リウマチ様関節炎の診断は、上記の典型的な症状が出ているかどうか、関節液検査(リウマチ様関節炎の場合、関節液中に好中球という炎症細胞が出てきます)、X線画像検査(骨の崩壊像があるかどうか)、そしてCRP(犬C反応性蛋白)検査、クームス試験、抗核抗体(ANA)、RA因子(リウマチ因子)などの血液検査結果を総合的に判断して下されます。関節液検査とCRP検査に異常が出た場合リウマチ様関節炎である可能性が高いとされています。

治療法
内服薬による治療が主になります。症状によっては免疫抑制剤(ステロイドやシクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチルなど)を長期間服用する必要があります。また手足の変形によって上手く日常生活が送れない場合には、オーダーメイドの装具を作成し使用することで生活の改善をはかることが可能です。
リウマチ様関節炎にあてはまる症状
急に元気がなくなった
急に老け込んだように見える
動き出しが鈍い
踵(かかと)や手首がベタッと地面に着いてしまう
熱っぽくだるそう
脚を引きずる・かばう
脚を上げたまま歩く
立ち上がる時や歩くときにふらつく
脚を痛がる
    リウマチ様関節炎を発症しやすい犬種
    ダックスフンド、シェットランド・シープドッグ、シーズー、マルチーズ、プードルチワワ・トイプードル、ミニチュアピンシャー、ヨークシャーテリア、マルチーズ、パピヨン、シーズー、ポメラニアン

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