椎間板ヘルニアは、椎間板物質が運動神経等を司る脊髄を圧迫することで生じますが、ヘルニアを生じた部位により、出てくる症状が異なります。頚部椎間板ヘルニアの場合には首の部分の激痛や前足と後足に同時に麻痺が生じる可能性があるのに対し、胸腰部の椎間板ヘルニアの場合には後足のみが動かないといった症状が出ます。
症状にはこのようなものが挙げられます。
・痛みや違和感がある
・ふらつき、うまく歩けない
・足を全く動かせない
・おっしっこを漏らしてしまう(排尿障害)
飼い主が実際ご自宅で過ごしていて気づく場面としてはこのようなものがあります。
・ソファーや階段の登り降りを嫌がる
・抱き上げると「キャン」と鳴き痛がる
・動くことを嫌がる(散歩を嫌がる)
・急に座り込んで動かない
・背中を丸めてじっとしている
・足を引きずる
・体重が増えた
・しっぽを上げなくなった
臨床症状はヘルニアを起こした場所や、グレード(麻痺の程度)により様々です。最も軽度の症状としてヘルニアを起こした場所(頸部や背部、腰部)の痛みから始まり、その後、ふらつきや足が動かせないといった運動麻痺へ進行します。さらに重症になると感覚麻痺や膀胱麻痺が生じます。また、皮膚や骨をつねっても痛みを感じなくなります(=感覚麻痺)。
椎間板ヘルニアの症状から現在どのステージにあるかを判断するために、5つのグレードにより分類をしています。グレードの数字が上がるごとに症状が重くなり、治癒の難易度が少しずつ上がります。動物は言葉を話せないからこそ、飼い主が気づいた時には症状が進行してしまっていることも少なくありません。まずは飼い犬が罹患しやすい病気ならびにその症状を把握したうえで、早期に異変に気付き治療を開始することが重要です。かかりつけ医のもとでの健康診断も有益です。
Group OF ONE for Animals
東京で唯一のONE for Animalsグループです。院内にはCTを整え、千葉院と連携を取りながら治療にあたっています。
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院長:中條 哲也
リハビリ専門の獣医師(CCRP保有)がセンター長を務める、プール付きのリハビリ特化型施設です。早期回復のサポートを行います。
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横浜スタジアム傍のCTを備えたセンター。手術を日々実施しており、手術までの日数が短いのが特徴です。
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センター長:森 淳和