CASE 07
レッグ・カルベ・ペルテス病は若齢期の小型犬の大腿骨(太ももの骨)の骨頭が壊死(死んでしまう)してしまう疾患です。
人では発生率に男女差がみられますが犬では一部の犬種をのぞき発生に雌雄差は認められません。
この疾患は4~12ヵ月齢の成長期に発症します。
6〜7ヶ月齢に特に多くみられ、まれに両側性に発症することもあります。
大腿骨の大腿骨頭に栄養を供給している血管が減少し血液供給が途絶えその結果、大腿骨頭が虚血し壊死(死んでしまう事)が生じます。
血流阻害の原因については不明ではありますが、ホルモンの影響、遺伝的因子、解剖学的形態、関節包内圧、および大腿骨頭の梗塞形成などが可能性として考えられています。
壊死は大腿骨頭の内側から生じる為、大腿骨頭の構造が脆くなり二次性に骨折を起こし、激しい疼痛を生じます。
レッグ・カルベ・ペルテス病では股関節の伸展時(後肢をうしろへ引く)に疼痛を示します。
また、大腿骨頭の壊死が進むと頻繁に壊死部分で骨折が起きるため、疼痛によって犬は罹患した足を使用しなくなり筋肉量が減少し、後肢が細くなります。
また犬を後肢だけで二本足にして立たせた場合、股関節大きな力が加わるため、レッグ・カルベ・ペルテス病に罹患している側の足をあげようとします。(犬は痛みにより足を伸ばさないようにします。
X線画像撮影やCT検査が用いられます。
股関節のX線撮影では、大腿骨頭の変形、透過性の低下等の所見から、疾患中期以降の犬ではレッグ・カルベ・ペルテス病の診断を下す事が可能ですが、疾患の初期段階ではCT検査を行って初めて診断が可能になる事もあります。
一度壊死をしてしまった大腿骨頭は再生しないため、基本的には壊死している骨頭を外科的に切除する大腿骨頭切除関節形成術もしくは股関節を人工関節に置換する股関節全置換術が適応となります。
大腿骨頭無菌性壊死病では股関節に負重するのをイヌが嫌がり患肢を使用しないため、正常側に比較して筋肉量が著しく低下してしまいます。そうなると適切な治療をしても、機能回復までに長期間かかってしまいます。
大腿骨頭無菌性壊死病の治療後は早期に適切なリハビリを行う事でより早く患肢の機能改善を図ることが期待されます。また陸上だけでなく水中での運動を行う事でスムーズに患肢を使用できるようになる事がおおく、水中でのリハビリも有効です。
ONE for Animalsでは理学療法専門の獣医師が術後よりその個体にあった適切なリハビリを実施していきます。
Group OF ONE for Animals
東京で唯一のONE for Animalsグループです。院内にはCTを整え、千葉院と連携を取りながら治療にあたっています。
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リハビリ専門の獣医師(CCRP保有)がセンター長を務める、プール付きのリハビリ特化型施設です。早期回復のサポートを行います。
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横浜スタジアム傍のCTを備えたセンター。手術を日々実施しており、手術までの日数が短いのが特徴です。
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