前十字靭帯の損傷・断裂が再発するケースには以下の2つのケースがあります。
1、内科(保存)療法で対処していたものの、状態が悪くなってきた
2、人工靭帯を用いた手術(関節外法)を行なったものの、その糸が緩んだり、切れた
上記の2つのケースにより再発を起こし、完治を目指すために当院でTPLO手術を行うケースがあります。そのワンちゃんの症状や飼い主様のご意向があっての治療法ですので、内科療法や関節外法を否定するものではありませんが、メリット・デメリットを理解したうえで治療法を選択されることをおすすめします。
当院では主にTPLO法による手術治療を主に実施しております。
内科(保存)療法は対処療法であるため、関節そのものへのダメージを回復させるものではありません。そもそも一度切れてしまった靭帯は自然治癒しません。
仮に鎮痛剤で痛みを感じないようにしたとしても、靭帯へのダメージは継続して蓄積され、結果的に症状の悪化(再発)を招いてしまいます。靭帯の損傷・部分断裂が確認された際に内科(保存)療法を選択される際には、原因そのものが治癒することはないことを理解したうえで、定期的な検診にて状況把握されることをお勧めします。
なお、足を引きずったり、ケンケンして飛び跳ねる等の前十字靭帯断裂が疑われる、歩行の異常が一時的に見られたものの数日後には回復する、というケースもあります。しかしながら一度痛めた靭帯がなんどもその状態を繰り返すことで、靭帯はもちろん軟骨や半月板を痛めることに繋がってしまいます。
人工靭帯を用いる場合、物理的な糸を使用するため、その糸が緩んでしまったり、切れてしまったりすることがあります。そうなると糸が果たしていた前十字靭帯と同等の機能が無くなるため、前十字靭帯断裂を再度引き起こし、症状が再発してします。
人工靭帯を用いた手術は、糸の耐久性の問題から小型犬や活動性の低い犬、かつ症状が重度と認められない場合に行われることがあります。現在では世界的に関節全体の安定化を図る手術(TPLO)の方が推奨されています。
Group OF ONE for Animals
東京で唯一のONE for Animalsグループです。院内にはCTを整え、千葉院と連携を取りながら治療にあたっています。
東京都港区芝2丁目29-12-1F
TEL:03-6453-9014
院長:中條 哲也
リハビリ専門の獣医師(CCRP保有)がセンター長を務める、プール付きのリハビリ特化型施設です。早期回復のサポートを行います。
東京都目黒区柿の木坂1-16-8
TEL:03-6459-5914
センター長:岸 陽子
横浜スタジアム傍のCTを備えたセンター。手術を日々実施しており、手術までの日数が短いのが特徴です。
神奈川県横浜市中区太田町1丁目7−1
TEL:045-305-4014
センター長:森 淳和