スタッフインタビュー
中條哲也先生に聞く、”理想の専門医療へ近づくために”①

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中條哲也先生に聞く、"理想の専門医療へ近づくために”①

ONEどうぶつ整形外科センター東京 院長

中條 哲也先生

①整形外科医のキャリア診断

「獣医師になりたい」という、小学生からの思いをかなえた1人の先生がいます。
夢を手に入れた先には何があったのでしょうか。その秘密に迫ります。

中條哲也
ONEどうぶつ整形外科センター東京 院長

趣味は読書とお酒を楽しむことで、自宅の蔵書数は1,600冊を超えるほどの読書家とのことです。

“やりたい”が紡いだ獣医師への道

七夕の短冊にも書くほどの夢、と伺いましたが、獣医学部へ見事に入学後、一番強く感じたことは何ですか。

大学に合格してしまうと、ほぼ獣医師になるという夢はかなうだろうと思えました。そして、授業を受ける中で感じ始めたのは、獣医師になるのであれば何かを極めてみたいということでした。

それで整形外科医を目指すことに決められたのですね。

最初から整形外科と決めていたわけではありませんが、何だか外科が楽しく思えました。自分の性格を考えてみても、他の外科分野よりは整形が特に合っていたのかなと、今になって思っています。3年生の進路決定の際に、当時所属していた部活の先輩の誘いで整形外科も担当している研究室に進み、その魅力と出会い、将来は整形外科を専門とする2次診療医として生きていこうと決めたのです。

整形外科の魅力について教えてください。

整形外科の大きな魅力は、術後の評価をX線で確認できるというところにあると思っております。どんな執刀医の先生でも、やるからにはいい手術をしたいと思われるでしょうが、整形外科の場合は術後に自分が理想とする形を達成できたか、その後きちんと治癒したか、などを術後のX線検査で把握できるところに達成感ややりがいを感じやすいと思います。同時に術後の回復状況やフィードバックを得やすいので、反省点を洗い出し、昨日よりは今日、今日よりは明日と、自身の技術の向上につなげられるところが整形外科の魅力です。そして、整形外科疾患の多くは適切に治療さえすれば患者さんを元気に、悪くなる前の状態ぐらいまで戻して、また走らせてあげられるので、その点も個人的に大きな魅力だと感じます。

整形外科の2次診療医として歩む道

2次診療の特徴は何であるとお考えですか。

日々飼い主さんや患者さんと接する中で思うのは、近年の獣医療業界はさまざまなニーズに応えていく必要に迫られている、ということです。一昔前、当時の日本ではそれほど一般的ではなかった専門医療を希望される飼い主さんが年々増えています。だからこそ、高い技術力と多くの知識、豊富な経験でその期待に応えていくのが2次診療だと感じています。プレッシャーを感じることもありますが……。

責任感ゆえの重圧もある、ということですね。

かかりつけの先生や飼い主さんはONEで治療を行えば治って当然と思われていると考えますので、そういった期待に応えることはやりがいでもあり、プレッシャーでもありますね。また、ONEグループの合併症率は海外の一般的な整形外科の2次診療医の報告と比べても低く、この点はアピールできるところですが、やはり成績を下げではいけないという重圧がないといえば嘘になります。そして、2次診療ですので、複数回手術した症例に対してさらに再手術を行う場合もあり、自分が最後の砦として症例に向き合わなければいけないという責任感を感じることは非常に多くあります。ただし、無事に手術を終えることができたときには、何ものにも代えがたい達成感を得られるというところもまた事実なのです。

「来る日も来る日も骨折の整復や脱臼の治療、靱帯断裂の手術などを行っていますが、同じ手術を100件、200件とこなしていく中にも気づきがあるのです。ONEの強みはそういった気づきを共有できることだとも感じています」と中條先生は話してくれました。

次に、2次診療医として感じていることをお聞かせください。

診療科を限定すると、同じ疾患を治療する機会が多くなり、まだまだ新たな気づきがあるのです。そして、経験が増えるにつれ、理想とする仕事に近づく機会も増えるので、充実感が得られます。そういった診療ケースに恵まれるということも2次診療医として診療に臨むメリットだと考えています。

つまり、それが2次診療医であることの魅力だと……。

そのとおりです。そしてまた、私たちが行う基本的な手術の大部分は1時間以内で終えられるため、余剰時間などを獣医療業界全般への学術面で貢献することに向けられるということも、2次診療医として生きる魅力だと思います。

中條先生は「科を絞ることで診療件数が限られること、ONEでは手術件数が多くとも、それぞれの手術時間は比較的短時間であることから、研究面で個人はもちろんチームとしても自己啓発を図ることができると思います」とも話してくれました。

整形外科領域の2次診療医には、どのような方が向いているのでしょうか。

2次診療全般にいえることかもしれませんが、何かを突き詰めたいと考えることができる方ですね。もちろん、根底に獣医療を楽しむことができる資質というか、能力をおもちの方がいいでしょうね。さらに整形外科医としては、術前に綿密な青写真を作り上げて、それをプラン通りに具現化していくところに満足感を得やすい外科診療ですので、そういった擦り合わせることが好きな方には向いていると思います。

これから整形外科の2次診療医を目指す後進の先生へ、アドバイスをいただけますか。

私が学生時代、国内に大学以外の2次診療施設はほぼなかったので、画一的な道は存在していませんでした。2次診療医をどう目指していいのか分からず、それぞれの先生が独自に道を切り開かれてきたと思います。一方、現在は2次診療医として生きていく道が色々と確立されているので、その中でご自身にベストな環境を見つけていくのが大事であると思っています。2次診療医として仕事をしていきたいとお考えの先生は、改めてどのような選択肢を取り得るか検討されてみることをお勧めします。そういった夢をおもちの先生を応援しますし、ぜひベストな環境探しのお手伝いもしていきたいですね!

ありがとうございます。次回6月号では、そういった環境が実際どういうものかについて伺いたいと思います。

中條哲也先生に聞く、”理想の専門医療へ近づくために”①

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